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商品情報・開発BLOG

メドジェルは、再生医療をはじめとする先端医療に関する研究成果を一日も早く実用化するために設立されました。特にこれらの先端医療を実現するための技術・方法論を支えるために必要不可欠な材料にフォーカスを絞り、新規な性質、機能を持つ製品を開発しています。
開発中の製品には、将来的に臨床応用を目指す製品だけでなく、生物学・医歯学・薬学などの基礎研究を支援する製品も含まれています。以下に具体的な内容を挙げています。

1. 生体組織の再生誘導を促すための材料

生体組織の再生誘導を促すことを目的とした細胞の増殖のための足場材料および細胞増殖因子の生物活性を発現増強させるためのドラッグデリバリーシステム(DDS)材料の開発を行っています。生体組織の再生を促す細胞増殖因子などの水溶液を、当社で開発したハイドロゲルに含ませ患部に投与します。ハイドロゲル自身は生体吸収性であるため生体内で徐々に吸収されます。この吸収にあわせてゲル内に含まれた細胞増殖因子が生物活性を持った状態で体内で徐々に放出(いわゆる「徐放」)されます。細胞増殖因子が患部で徐放されることによって、一回の投与で長期間にわたって高い生物効果が得られ、その結果、血管あるいは骨などの生体組織の再生誘導が実現されています。ハイドロゲルの形状にはディスク状、シート状、チューブ状、微粒子状などの様々なものがあります。

細胞増殖因子の水溶液を滴下、乾燥ハイドロゲルを水溶液で膨潤させることで因子をハイドロゲル内へ含ませる。

2. ドラックデリバリーシステム(DDS)のための材料

当社では、薬物の徐放化だけではなく、薬物の水可溶化、薬物の生体内安定性の向上、薬物の組織、臓器へのターゲティングなどのためのDDS材料・技術・方法論についての研究開発を行っています。この技術は、薬物治療だけではなく予防、診断医学にも応用可能であり、それらの効率の向上が期待できます。細胞増殖因子、サイトカイン、モノカインなどのタンパク質だけでなく、プラスミドDNA、siRNAなどの核酸物質、低分子物質を生体内で所定期間、有効に作用させるためのドラッグデリバリーシステムを開発し、その応用を進めています。その一例として、これらの物質を徐々に放出できる徐放化キャリアを開発しました。新規な機能をもつ物質を開発中のパートナーとこのシステムを利用した共同開発を行っています。

3. 基礎研究支援のための材料

当社では、生物医学の研究のために必要な材料・方法論など、研究支援ツールを開発しています。 例えば、細胞内への遺伝子導入用試薬、細胞を培養するための三次元スポンジ基材など様々な研究支援ツールを開発しています。これらの材料は大学、研究機関、および企業などにおける研究に幅広くご利用が可能です。